O市冒険の旅 その2 (1)
午前中授業も終わって午後。私は今、自分の街を探検しているー。
話は一週間前に遡る、そのころ私は日々の生活に不満を感じていた。というのも、学校と家の距離の話で、僕は学校がかなり遠いので電車通学なのだ。
電車通学というのに憧れている人もいると聞く、しかし、私もまた学校帰りに制服で公園で遊んだり、みんなでコンビニへ入ったりしているアニメの学園モノに憧れているのだ。
アレの一番いいところはなんてったって、自分が住んでいる街に詳しくなり、故郷を好きになることだ。それは毎日駅まで父に送ってもらい、電車内で眠り、駅から10分の学校まで歩くという自分の登下校コースでは絶対に得られない経験だ。
悔しすぎである。悲しすぎである。
よって、友達との思い出はないまでも、街については詳しくなってやろう!と思ったのだ。そしてその日、僕は一回目のO市探索にのりでたのだ。
そして今、2回目のO市探索真っ只中である。駅から少し離れた、木々の生い茂るセミのうるさい公園のタイヤに座って一人ポツンと日記を書いている。カニ5回も刺された。
かゆい………。 続く。